途中面白かったので覚書。
この番組は不思議なことに、日本人学生の発言が英語のときは字幕を表示し、外国人学生の発言が英語(全員だと思う)のときは日本語に吹き替えている。
日本人に日本語吹き替えが合わないという点を間引いても、違和感があった。いっそ全て字幕でもよかったのではないだろうか。
さて本題。
この番組中盤のテーマ、成功は「運」かそれとも「努力」か、の議論が面白かった。
突破口を開いてくれたのはケイという日本人学生。個人的には、英語を使わず日本語で発言していたこの学生の意見が最もよかったと思う。
ケイの意見を要約すると
・消費税より所得累進性を高めるべきだと思う
・多く稼いでいる人はインフラ等より多くの社会基盤を使っている
・稼いだ財産も社会によって守られている
・普通の人より「社会そのもの」を利用しているといってもよい
・社会を利用して得た財産は税で徴収し、社会に還元すべき
ここから成功に「運」はどの程度必要なのか?という議論に発展。
上海の女学生は「運」のほうが圧倒的に必要と言い切る。
「自分と同じだけの努力をしても、チャンスに恵まれなければ結果は出ないと思う」
(他学生から一流大学へ入学したことの指摘されたことに対して)
古田氏(元ヤクルト捕手)「一流選手は自分が成功した理由に『運が良かった』ということが多い。逆にそう言えるようになって初めて一流と言えるのかもしれない。もちろん運だけで成功したわけではないが、そういう謙虚な気持ちが大事なのではないか」
ここでサンデル教授がウォーレン・バフェット氏を例として挙げる。
彼は投資家としての能力が現代社会において高く評価されている(だからこそ巨額の富を得た)。
もし私達が日本の武家時代に生まれていたとしたらどうか?多分成功していないであろう。どのような社会に生まれるかは運である。成功は必ずしも自分の努力だけではない。
我々は今の自分は自分の努力の結果だと思いがちだ。それゆえその成果は全て自分が受け取るべきだと考えてしまう。
社会基盤を使って成功したにも関わらず、自分の力だけで成し遂げたと考えるのは、いささか傲慢または思い上がりとも言えるのではないか?
収入の多い人は少ない人を助ける義務があるのではないか?
という議論まで発展した。いい議論だったと思う、と教授はまとめた。
0 件のコメント:
コメントを投稿